医療現場の患者さんの声を丹念に聞いて製品化

企業が新しいモノやサービスを形にするとき、最初に何を重要視するかと言えば、「マーケットリサーチ(市場調査)」と「消費者の実際の声」です。データ化してしまうと見えなくなってしまうところが多くあるので、とくに大事にしているのは消費者の生の声です。

ある家庭用商品の大手メーカーでは、消費者の家を担当者が実際に訪問して半日以上滞在し、その家の家事のあり方を実体験して帰社するのだそうです。家事の現場で数時間一緒に過ごすことで、ただ街頭インタビューしただけでは見えてこない、現代の家事のスタイルやニーズがつかめるといいます。

実は、それと同じように、医療現場に実際に行って、患者の声や様子から製品化につなげている医療用ウィッグメーカーがあります。簡単に言ってしまえば、『患者さんの声から生まれた新感覚の医療用ウィッグ』とでも言えるのでしょうか。

寝たり起きたりで型崩れしやすい。何とかならない?

  • 丈夫で軽い高耐久性能のネット構造を進化させ「超高耐久の6角ネット構造」を実現しました。髪の立ち上がりが早く型崩れしにくいので大好評です。

散歩、運動、買い物~。1日中着けているので、不快感を無くして!

  • いろいろなシーンがある日常。しかも長時間の利用でもズレたりムレたりといったことがないよう、アジャスターやズレ防止ピン、幅広の人工肌(13.5㎝)を考案しました。全体が業界最軽量で、着けていても違和感がなくスッキリです。

着けているのがバレるのはやっぱりイヤ。もっと自然な髪に。

  • 総手植えの職人ワザでつむじは本物そのもの。6色以上の髪色を組み合わせることでグラデーション効果が生まれ、人間の自然な髪の感じ、陰影でふっくらさせています。人毛と人工毛のミックスで、耐久性も高水準!

医療現場主義を実行する製販一体の会社

先にご紹介したお客様の声による製品と取り組みは、八王子に本店のある「アンベリールのシルフィ」というウィッグです。

通販の専業メーカーで、自社で高い技術をもつ職人さんを抱えていることから、このような“現場主義による手作り製品”を世に送り出すことが可能になっています。しかも同社の強みは、製造と販売・営業が1つになった製販一体企業なので、医療現場で聞き取ったことを即日まとめて翌日会議にかけ、その週のうちには試作品づくりをスタートできるという早業にあります。

たとえばシルフィ購入後のユーザーが電話で問い合わせしても、技術的なこと、メンテナンスやケアのこと、品質のこと、すべてにわたって担当のプロが即答してくれます

どこのメーカーにも負けない製品を作るための現場主義は、それを支えるバックヤードの隅々にまで志が一貫しています。