医療用ウィッグの正しい選び方

失敗しない医療用ウィッグの選び方には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、がんと戦っておられる女性を例に、医療用ウィッグの選び方や準備の仕方についてご説明したいと思います。

まず、女性で抗がん剤治療を受けておられる方のほとんどは、抜け毛や脱毛に大きな悩みと不安を抱えておられます。これから治療を受けられる方は不安に思われ、治療中の方は、抗がん剤治療の副作用と賢明に戦っておられるのです……。がん剤治療は、投与を行って15日前後で脱毛が始まります。一ヶ月を過ぎる頃には、頭髪のほとんどが抜け落ちてしまうので、帽子や医療用ウィッグなどを用いて十分なケアを行うようにしましょう。

脱毛後の頭皮は非常にデリケートな状態へと変化しています。このため、帽子や医療用ウィッグの着用時には、衛生面に注意する事が大切です。また、頭部はいつでも清潔な状態を保ち、汗によって皮膚感染が発症しないように気をつけなければいけません。

あらかじめ(治療の方針で)脱毛することが分かっていれば、投与を行う前に医療用ウィッグを準備しておくと良いでしょう。もちろん、治療中でも準備する事ができますが、抗がん剤の投与後は副作用の関係で積極的に活動をするのが難しい事があります。治療が始まる前に準備をしておけば、脱毛で精神的な不安に直面した時でも、ある程度ショックを和らげる事が出来るかも知れません。

ウィッグは、頭の保護だけではなく、急な外出が決まった時でも、精神的に大きな心の支えとなってくれる事でしょう。また、医療用に開発されたものなので、ムレや汗に強く、頭部を清潔に保つ事が出来ます。治療後、普段通りの生活に戻れるまで、気に入ったヘアスタイルの医療用ウィッグを用いて心と身体のサポーターとするのはいかがでしょうか。

もちろん、無理に医療用ウィッグを使う必要はありません。周りの家族や友人も、がんで闘病されている方に、医療用ウィッグを無理強いするのは止めましょう。本人が自発的に「医療用ウィッグを使ってみよう」と考えた時に、そっとカタログや商品の相談に乗ってあげる事が大切です。

フルオーダーの医療用ウィッグでなくても大丈夫です。最近では、セミオーダーながらも高品質でリーズナブルな商品が主流となっています。また闘病中の方でも、使い心地の良い医療用ウィッグが数多く販売されているので安心です。自宅や病院に取り寄せて、無料の試着サービスを受けてみてはいかがでしょうか。女性が気に入るヘアスタイルやデザインを用いた医療用ウィッグが、数多くラインナップされています。ぜひ参考になさってみて下さい。