見た目の美しさよりも優先させるべきポイントとは

ウィッグといっても何十・何百もの製品があり、ブランドや製品ごとにいい点もあれば満足できない点もあります。パーフェクトに満足できるウィッグなど、そう簡単に見つけることはできません。

そうであれば、現実問題としてギリギリどこまで満たされていればOKとするのか、「妥協ポイント」を明確にしておいたほうが、後悔のない良い買い物ができそうです。一般用のウィッグであれば、「毛髪の自然さ」、「軽さ」、「ズレ防止機能」、

「価格」の4項目で十分ですが、抗がん剤治療や円形脱毛症で悩む人の、いわゆる医療用ウィッグになると、そのポイントだけでは十分といえません。

医療用ウィッグでは、見た目の美しさや自然さを後回しにしてでも優先させたい項目があります。それが、「通気性」と「衛生面」、「耐久性」の3ポイントです。

治療の副作用と闘っている女性は、投与の合間をぬって体力の維持・回復、さらに言えばリハビリにも参加しなければなりません。患者同士の室内でのリハビリならウィッグを着けなくてもいいでしょうが、退院後に自主的に行う散歩や運動、リハビリテーションということになると、少しの動きでズレてしまっては困る、しかし体力も筋力も弱っているので身体が傾きやすい分ズレやすくなります。

また汗をかきやすくなるので、通風性の高いもので、衛生面で心配のないものが必要になります。

医療用には、転倒事故を起こさない爽快な着け心地を

リハビリや運動中にウィッグがズレたり汗によるムレで不快感が溜まると、足下に集中できず意識が散漫になってしまいます。その結果、転倒事故を起こすることもあります。

こうした意味からも、医療用と一般用は混同せずに、妥協ポイントの優先順位をしっかりつけていきましょう。

妥協できるポイント

  • 一般用のウィッグは、「毛髪の自然さ」、「軽さ」、「ズレ防止機能」、「価格」の4項目。
  • 無料で試着ができて、10万円までが価格の上限。
  • 医療用のウィッグは、「毛髪の自然さ」、「軽さ」、「ズレ防止機能」、「価格」に加えて、「通気性」、「衛生面」、「耐久性」も大事。優先順位で、毛髪の自然さは後送りにしても良い。無料試着を前提に、価格は5万円~8万円が上限。
  • 外出不要で体調に関係なく、いつでもオーダーできて、自宅に居ながらにして製品が届く試着無料の通販を利用するのもおすすめ。

医療用ウィッグの場合、治療の終わりがはっきりせず長期化することもあるので、高価なものより、ソコソコの品質で妥協しつつ機能を重視して割安感のあるものを選ぶのが賢明です。

できれば1つではなく複数のウィッグを同時に購入しておいて、交互に使用すると衛生的にも耐久性の点でも心配がなくなります。