いい製品なのに通販がなくて断念というつらい現実
最初はオーガニックコットンの医療用ウィッグを購入しようかと考えていましたが、通販で申し込んだり試着したりができそうになかったので断念しました。女性にはいろいろなこだわりがあり、毛髪をオーガニックでつくったのであれば、安心感もそれだけ高いかなと思ったからです。
サロンに行って試着室に入って、カットやアレンジが完成するまでそのサロンで待ち続けるというのは、私には体力がなく辛い時間です。製品はとても良さそうなのに、通販システムがなくて断念というのは、他の医療用ウィッグメーカーにも数社ありました。
- 抗がん剤治療を受けている患者には「体力」がない。
- サロンに行けても、完成まで待てる「時間的余裕」がない。
- 入院・治療にお金がかかるので、「高価なウィッグ」に出費できない。
- 最初から価格を提示しておいて欲しい。
- 通販・試着のシステムを取り入れて欲しい。
- メールでなく電話で細かく要望を聞いて欲しい。
- 医療とウィッグという分野の専門家として細かくニーズをくみ上げて欲しい。
仕方ないからアンベリールのウィッグにするかと電話
上記に示したようなお願いは、ガンで闘病中の患者であれば誰でも思っていることです。ウィッグメーカーさんは、このような人たちの実情を知らないのでしょうか。若い患者であればまだしも、私のように60才を過ぎてからの闘病生活者には、「通販がない=サロンに来られない客はお断り」に見えてしまうのです。
それで仕方なく気持ちをリセットし、ネット検索して「価格の提示がある」、「高価でなく手軽」、「通販で試着できる」、「髪のカットやアレンジにも応じてくれる」、「電話で細かく相談できる」を条件に医療用ウィッグメーカーを探し直しました。
それで見つけたのがアンベリール社の「シルフィ」というウィッグでした。3万円以下の製品、約5万円・7万円という製品の価格帯が揃っていて、試着が無料で即日配送・返品無料という広告があって、患者目線からの機能的な工夫もなかなかのモノでした。
アンベリールさんには失礼ですが、仕方なく申し込んだウィッグなのに、こんなにフィット感があって軽いウィッグだなんて思ってもいませんでした。
私はオーガニックにこだわっていましたが、その素材がどこに使われているにしても、機能性がイマイチなら役には立たない、医療用としては機能性がいちばん大事であるということに気づかされました。
最初に申込みがてら電話をしたときには、リピーターでもないのに厚かましく、「おタクではオーガニックのウィッグはないの?」なんて失礼な質問をぶつけてすみませんでした。それにもかかわらず長々と電話に付き合っていただいて感謝しています。